李さんはどうしてタクシードライバーになったのでしょう?
前職時代に、中国人がタクシーを利用する際に言葉の面で苦労するシーンをたくさん見ていたので、バイリンガルの自分だったら役に立てるかなと思ったんです。
前職は何をしていらしたのでしょうか?
富裕層向けの健康診断のサポートです。日本に治療目的で来ている中国人のために生活面をサポートしたり、送迎などをしていました。運転も仕事の一つでしたので、タクシードライバーという仕事に向いているかと思ったんです。
不安などはありましたか?
お客さまに満足いただける対応が自分にできるかな?という不安はありましたが、Drivers(国際自動車の採用サイトに掲載されているドライバーのインタビュー集)に※中国人タクシードライバーの記事が載っていたんです。きちんと働けている様子が分かったので勇気付けられました。
実際に入社してみていかがでしたか?
お客さまがすごく優しくてびっくりしています。以前お送りしたお客さまは、目的地までの経路をお伺いすると、「運転手さん、ここ行ったことないの?じゃあ練習のためにこの信号直進しようか!」と、わざわざ遠回りをして道を教えてくれたんです。とっても感動しました!
それは助かりますね!
「あっちの道に行くとたくさん人がいるよ〜」と営業のことまで教えてくださるお客さまもいるので心強いです。私が片言の日本語で接客していると、「運転手さん、海外の人?」と聞かれ、「中国人です」と答えると車内がとっても盛り上がるんですよ。
海外のお客さまもお送りしたりしますか?
以前、中国からの観光客のお客さまをお送りしました。私が中国人と気づかず、無言でスマホの画面にうつった目的地を見せてくれたのですが、中国語で答えるとすごく嬉しそうでした。目的地までの時間を知りたかったけど聞けなかったようなので、中国人と分かって安心したようです。
確かに外国でタクシーに乗るのは不安がありますもんね。
「中国のどこ出身?」「どうして日本でタクシードライバーになったの?」という話から「オススメの観光スポットある?」という話題までとても盛り上がりました。まさに自分がタクシードライバーになってやりたいことだったので、嬉しかったです。
絶好調という感じの李さんですが、入社して苦労したことなどはありますか?
言葉遣いは大変でした。日本語は尊敬語や謙譲語など難しいですね。乗務初日は何とお声がけをしたらよいか分からず、添乗していた班長に助けられっぱなしでした。最後に「ありがとうございます」としか言えず悔しかったことを覚えています。
日本人でも敬語は難しいですからね〜。
国際自動車(kmタクシー)は接客に力を入れている企業なので私のミスでブランドイメージが壊れてはいけないと思って一生懸命練習しました。日本人の妻に家でお客さま役をやってもらい、慣れるまで繰り返し練習したこともあります。
ご家族の理解があってこそだったんですね。
タクシードライバーになってから家族との時間が大幅に増えたので、とても喜んでくれています。応援してもらったおかげでだいぶ慣れましたが、今でも目的地と経路を伺う時は聞き間違いが無いように気をつけています。
そんな李さんの今後の目標を教えてください。
お客さまに笑顔でタクシーを降りていただくことです。まだ乗務を始めて数ヶ月ですが、どんどん出来ることも増えてきました。接客に気を使う余裕もでてきたので、お客さまにご満足いただける質の良いサービスを提供していきたいと思います。
応援しています!李さん、本日はありがとうございました。