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2016.09.16

内張り職人たちのホスピタリティ

国際自動車の内張職人

内張り職人 高田さん、清水さん

今回お話を伺ったのは整備部車両資材課で内装を担当する内張り職人の高田さんと清水さんです。
国際自動車の下請けの仕事から内張り職人に転職し、内張り一筋の清水さん。(写真左)
バスの整備士として入社し、現在は30年以上のキャリアを持つ高田さん。(写真右)
ホスピタリティとは何か?という質問に答えていただきました。

ホスピタリティとは

高田さん:「ドライバーにとってはお客さまがホスピタリティの対象だと思いますが、私たち内張り職人にとってはドライバーが対象です。ドライバーの悩みをものづくりの知恵を使って解決することが内張職人のホスピタリティですね」
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清水さん:「車内がきちんと手入れされていればお客さまの満足度はもちろん、ドライバーにも影響を与えます。分かりやすい例でいえば、運転席のシート。昔から改良に改良を加え、今も試行錯誤を繰り返して乗り心地を追求しているんです」
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高田さん:「以前はシートの裏側は鉄板で作られていました。これがカタカタと音は鳴るし、壊れやすいしで修理に苦労しました。何とかならないかとメーカーと意見を交換したところ、プラスチックに改良してもらえました。『ふう、やっとシートの土台の問題が解消された』と思ったら、今度はクッション性が問題になったんです」
清水さん:「昔と違って今のシートにはスプリングが入っておらず、スポンジが使われています。軽量化のためには良いのですが、強度が弱いのがスポンジの課題です。内部にある針金のせいでスポンジが傷つき、弱ってしまうんですよ」
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高田さん:「スポンジが弱るとクッション性が落ちて、ドライバーの腰痛の原因になります。『シートが柔らかくなってしまって、腰が痛い』と相談を何度か受けました。そこで国際自動車ではメーカーから下ろした座席に独自のカスタマイズを加えているんです」
清水さん:「乗り降りする時に擦れて弱くなる部分に布を当てて補強したり、既存のスポンジに自分たちで探してきたスポンジを追加したりしています」
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※既存のスポンジは黄色の部分。ミント色のスポンジは独自に探したスポンジで、白いレースは強度を高めるためのもの
高田さん:「スポンジも密度や強度がものによって異なるので、何が一番ドライバーの健康に良いのか試作を繰り返して今に至っています。メーカーから納品されたのは本当は土台の黄色い部分だけなんですよ。後は独自で背当てなど色々つけているんです」
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清水さん:「こんな風に、乗り心地などの車内に関する現場の悩みを、ものづくりの知恵を活かして解決するのが私たち内張職人の役目です。困ったことがあったら何でも言ってほしいですね。職人は『できない』と言えないんですよ。想像力を使って試行錯誤を繰り返し、お客さまやドライバーにとっての最高を探すのが私たちのやりがいです」
高田さん:「できることは何でもやりますので、ドライバーの皆さんには一つだけお願いがあります。それは状態が酷くなる前に私たちのもとへ持ってきてほしいということです」
清水さん:「ドライバーは中がどうなっているか見えないので分からないと思うのですが、私たちからすると『ここまで痛む前に持ってきてくれれば、もっと・・・』ということがけっこうあるんですよね(笑)」
高田さん:「ドライバーが乗りやすい車を作るために、日々『こっちの方がいいかな、やっぱりあっちかな』と考えていますので、気軽に困ったことを教えてほしいと思います」
清水さん:「内装に関することなら何でもやりますからね。それがやっぱり私たちのホスピタリティなんでしょうね」
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※「何十年とやっているうちに指が変形してしまったんですよ」と話す清水さんの手。かっこよかったです。

もっと詳しく知りたい方は

内張り職人のお二人の詳しい仕事内容については以下よりご覧いただけます。
【車&ものづくり好き必見】内装のプロフェッショナル「内張り職人」たちにインタビュー!

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